40Gビット/秒の光配線モジュールを量産

 ソニーは2012年4月、新たな機器内光配線モジュールの詳細を明らかにした。同社の業務用カメラ「F65」と、F65に接続して用いるレコーダー「SR-R4」に搭載されたものである。最大データ伝送速度は40Gビット/秒で、4K×2K映像の非圧縮伝送に利用できる。同社は、2011年8月に発売したノート・パソコン「VAIO Z」で、同10Gビット/秒の光配線技術を採用しているが、40Gビット/秒の配線に採用したのは今回が初めて。ソニーは今回の採用を契機に、他の製品群にも光配線モジュールの導入を働き掛けるとみられる。

レンズやミラーを不要に

 40Gビット/秒の光配線モジュールは、ソニーの独自開発品である。F65やSR-R4に搭載するために、「電気配線を利用した場合とほぼ同程度のコストに抑えた」(ソニーの開発担当者)という。機器内光配線は一般に、電気配線を用いるよりもデータ通信速度の高速化や、伝送路からの放射電磁雑音の抑制に向くが、導入コストが高い。受発光素子の実装や光ファイバの光軸合わせ、コネクタ接続時の位置精度向上などが求められるからだ。

『日経エレクトロニクス』2012年5月14日号より一部掲載

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