大画面の有機ELテレビがついに製品化

 大画面テレビ向けの次世代のディスプレイ技術を巡る開発競争が、これまで以上に本格化する。2012年1月10~13日に米国ラスベガスで開催された民生機器の展示会「2012 International CES」で、日韓の大手テレビ・メーカーが、液晶パネルやPDPの次を目指す自発光ディスプレイの提案を相次いで打ち出した。

平均単価下落の歯止め役に

 製品化で一歩抜け出したのは、韓国のLG Electronics社とSamsung Electronics社だ。テレビ向けの次世代ディスプレイとして期待が高い有機ELパネル搭載機をそれぞれ出展した。いずれも55型の機種を2012年内に製品化する。これまで有機ELテレビはLG社やソニーが小型機種を製品化しているが、大画面の機種の投入は今回が初めてだ。

 これらと異なる新機軸を打ち出したのは、ソニーである。RGB(赤色、緑色、青色)3色のLEDを表示素子に用いるLEDディスプレイを参考出展した。55型でフルHD(1920×1080画素)の画素数を備えた、テレビでの応用を強く意識した試作機だ。

『日経エレクトロニクス』2012年1月23日号より一部掲載

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