12月上旬に排水を完了

 「現地の従業員の協力もあって、想定よりも早期に復旧しつつある」(日本電産コパル)──。洪水の影響で1カ月以上にわたって生産停止を余儀なくされたタイの工場が、ようやく復旧に向けて動き始めた。季節が雨季から乾季に変わり、水が引き始めたことが背景にある。

 449社の日本企業が集まる七つの工業団地でも、2011年11月上旬から徐々に排水作業が始まり、Factory Land工業団地など早い地域では11月中旬に排水完了となった。国土交通省が派遣した10台の排水ポンプ車も、11月19日からRojana工業団地での排水作業に加わり、水位を最大で約1.5m下げるのに貢献した。こうした状況を受けて、例えばホンダはRojana工業団地にある自動車工場敷地内の排水が完了したとして、11月28日に清掃作業を始めている。

取引先の工場を借りる

 ホンダのように浸水した工場の清掃作業を始めるだけでなく、さまざまな工夫を凝らしてタイでの生産再開にこぎ着けた企業も現れている。

『日経エレクトロニクス』2011年12月12日号より一部掲載

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