注力分野を絞り込む

 ルネサス エレクトロニクスは2011年8月、東日本大震災を受けて新たに策定した中期事業計画を発表した。SoCを中心に「注力分野を大胆に取捨選択する」(同社 代表取締役社長の赤尾泰氏)ことで、マイコンなどの中核事業に経営資源を集中するという。

 具体的には、スマートグリッドやクラウド・コンピューティングなどの社会インフラ分野へ大きく舵を切り、「民生分野のうち製品サイクルが短い機器に向けた半導体事業は、原則として縮小/撤退する」(同氏)方針を打ち出した。

デジタル民生機器向け事業を縮小

 こうした構造改革の第1弾として、ルネサスは2011年7月、SoC関連の事業部において携帯電話機向けを中心に手掛けてきたパワー・アンプ事業を、2012年1月付で村田製作所に売却することで同社と合意した。

『日経エレクトロニクス』2011年8月22日号より一部掲載

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