未曾有の災害をもたらした、2011年3月11日の東日本大震災。部品調達や物流の停滞などで、製造業は全国的に大きな影響を受けた。だが、震災はより筋肉質なものづくりを実現する機会ともなり得る。被災した設備や生産ラインを単に元に戻すだけではなく、高性能の設備を導入したり、生産性の高いレイアウトに変更したり、災害に強い組織や体制を整えたりできるからだ。実際、そういった再生を指向している企業も多いことが、本誌の調査で明らかになった。

 震災前の状態と比較して体制や設備、能力を刷新することを検討しているかを聞いたところ、「検討している」が41.6%と、「検討していない」(24.6%)の1.7倍近くに上った(Q1)。「分からない」との回答も多いものの、震災をばねにしようとの意気込みがうかがえる。

〔以下、日経ものづくり2011年5月号に掲載〕

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