ドイツVolkswagen社は、SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)の「トゥアレグ」を全面改良し国内で発売した。同社初のハイブリッド車を導入し、10・15モード燃費を従来のV型8気筒エンジン搭載車の2倍以上に向上させたのが特徴。

 2代目となる新型は、従来のV8エンジン搭載車に代えてスーパーチャージャ付き直噴V型6気筒エンジンを採用した「トゥアレグハイブリッド」を投入した。また、自然吸気の「トゥアレグV6」にはアイドリングストップ機構を装備した。
 燃費は大幅に向上し、ハイブリッド車はV8エンジン車と同等の走行性能を保ちながら、10・15モード燃費は13.8km/Lと従来の2倍以上になった。一方、トゥアレグV6も、従来を38%上回る9.5km/Lに高めた。
 トゥアレグハイブリッドは、日産自動車の「フーガハイブリッド」などと同様に1モータ式のパラレル・ハイブリッド・システムを採用する。排気量3.0Lのスーパーチャージャ付きエンジンと、乾式単板クラッチ、モータおよび8速自動変速機(AT)を縦置きに配置。エンジンの最高出力は245kW(333PS)、最大トルクは440N・m、モータの出力は34kWである(図)。

以下、『日経Automotive Technology』2011年5月号に掲載
図 ハイブリッド車のエンジンルーム
排気量3.0Lの直噴V型6気筒エンジンはスーパーチャージャを備え、最高出力は245kW。モータ出力は34kW。