ホンダは、小型ワゴン「フィットシャトル」を近日中に発売することを明らかにした(図)。広い室内空間と環境性能を両立したのが特徴。エンジン車とハイブリッド車(HEV)の2モデルを用意する計画だ。燃費を向上する取り組みにより、エンジンモデルはハッチバック車「フィット」、HEVモデルは「フィットハイブリッド」と同じ燃費を達成した。

 開発責任者で本田技術研究所主任研究員の人見康平氏は、フィットシャトルの投入について「フィットやフィットハイブリッドは多くのユーザーの支持を得ているが、必ずしもすべてのユーザーを満足させるものではなかった。今回は、小型・環境性能だけでなく、広さも求めるユーザーを狙う」という。ベースモデル、HEVモデルに続くワゴンモデルの投入で「フィットを単なる車種名ではなく、ホンダの一つのブランドにしたい」(人見氏)との考えだ。

ベース車に比べ全長は510mm拡大

 フィットシャトルの車両寸法は、全長4410×全幅1695×全高1540mmで、ホイールベースは2500mm。リアのオーバーハングを伸ばしていることから、ベース車のフィット/フィットハイブリッドよりも、全長で510mm拡大した。全高も15mm伸びている。車両サイズの拡大にともない、車両質量はエンジンモデルで70kg、HEVモデルで60kg増えた。

以下、『日経Automotive Technology』2011年5月号に掲載
図 ワゴン車「フィットシャトル」
ベース車「フィット」「フィットハイブリッド」のワゴンモデル。エンジンモデルとハイブリッド(HEV)モデルを用意する。