通話回線でSkypeを利用する仕組み(本誌推定)

 KDDIが“禁断”と呼ばれるサービスに手を出した。ルクセンブルクSkype Technologies A.B.と提携し,IP電話サービス「Skype」をKDDIの各種サービスで提供する。まずは2010年11月下旬から, ソフトウエア・プラットフォームとしてAndoridを搭載するスマートフォンに対してSkypeを利用するためのアプリケーション・ソフトウエア「Skype au」を提供する。さらに,2011年にはBREWのソフトウエア・プラットフォームを搭載する携帯電話機にも展開する予定である。

 光ファイバ網によるブロードバンド・サービスや放送サービスでもSkypeと連携させるほか,傘下のケーブルテレビ局でも連携サービスを展開していくもようだ。そうなれば,ユーザーはテレビ,パソコン,携帯電話機の,どの機器を使ってもSkypeを利用できるようになる。離席中や話し中など相手の状態を確認して呼び出したり,テレビを見ながら文字をやりとりしたりという,新しいコミュニケーションの方法が定着していく可能性がある。

音声回線で通話可能に

 第1弾となるSkype auでは,音声通話とチャットのサービスを提供する。利用料金の詳細は2010年11月中に明らかにする予定だが,「通話料金はSkypeユーザー同士であれば無料になる」(KDDI 代表取締役 執行役員 専務の田中孝司氏)という。

『日経エレクトロニクス』2010年11月1号より一部掲載

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