レアメタル(希少金属)の調達不安が大きく注目を集めている。液晶パネルや高性能モータなど日本の製造業にとって重要な製品を造るためには、現時点で不可欠な資源だからだ。2010年6月に閣議決定した「エネルギー基本計画」では、2030年にはレアメタルの自給率を50%以上にすることを目指している。

 さらに尖閣諸島問題を発端とした中国によるレアアース(希土類元素)の輸出規制を受け、日本政府はその取り組みを加速する。2010年度の補正予算でをレアアース含むレアメタルの調達先の確保や、代替技術/リサイクル技術の開発に対して1000億円を計上することを、2010年10月に閣議決定したのだ。

 このような状況の中、レアメタルの調達が困難になることで現在の業務が打撃を受けるという危機感を持っているかを聞いた(Q1)。「かなり危機感を持っている」「やや危機感を持っている」を合わせると、73.2%の技術者がレアメタルの調達に不安を感じている。逆に、「あまり危機感はない」(12.5%)、「ほとんど危機感はない」(11.8%)の合計は24.3%と3分の1にすぎない。

〔以下、日経ものづくり2010年11月号に掲載〕

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