中国政府が、日本の新幹線の技術を使った高速鉄道を世界に売り込もうとしています。中国が日本企業から車両や技術を導入し、運用を開始したのは今から数年前のこと。それがもう、海外に向けて「中国製新幹線」を販売しようというのです。日本側には技術の盗用を主張する人もいますが、中国政府はどこ吹く風。日本の新幹線よりも高速に走行できる技術を開発したなどと海外にアピールしています。
知的財産権の保護に関しては議論のあるところですが、我々日本人としては学ぶべきところがあります。それは、中国市場におけるビジネスのスピードです。中国で仕事をしていると至る所で「快一点」という言葉を耳にします。これは「早くしろ」という意味。何でもとにかく早く実行に移すというのが、中国流ビジネスの「常識」なのです。
〔以下、日経ものづくり2010年10月号に掲載〕
技術者・海外進出コンサルタント