日産自動車は、小型のスポーツクロスオーバー車「ジューク」を発売した。6月9日に発売してから7月5日までに、受注が累計1万943台に達し、月販目標である1300台の8倍を超えた。

 同社の「ムラーノ」や「デュアリス」の小型版でなく、クルマを繰る感覚を重視する新しいジャンルの車種とした。
 デザインではヘッドランプの配列に特徴がある。上下2段にランプがあり、上がつり上がったランプ、下が丸いランプ。第一印象では上下どちらが主灯か分かりにくいのだが、実は下が主灯で、上はウインカとポジションランプを組み合わせた副灯である。テールランプは「Z」のイメージを引き継いだブーメラン形状とした。室内では、メータは2輪車のメータ、センターコンソールは2輪車のタンクからモチーフを持ってきた(図1、2)。
 世界の市場を対象に開発しており、日本に続いて秋には欧州、米国で発売する。欧州向けは英国サンダーランド工場で現地生産、米国向けは国内向けと同様に追浜工場で造る。
 価格は169万500~179万250円。安さの理由を、同社は量産規模の大きいBプラットフォームの価格競争力であると説明している。

以下、『日経Automotive Technology』2010年9月号に掲載
図1 メータ
図1 メータ
2輪車のメータからモチーフをとった。
図2 センターコンソール
図2 センターコンソール
シフトレバーの位置はSUVとしては高め。