ワイヤレス給電で2m離れた60W電球を点灯

 米Massachusetts Institute of Technology(MIT)が2007年に公開実験を実施して世界をアッと驚かせた,磁界共鳴方式によるワイヤレス給電。そのコンセプトを応用した研究開発が,国内でも着々と進展している。

 2010年3月16~19日に開催された「電子情報通信学会 2010年総合大会」では,関連する成果報告が相次いだ。会場の盛況ぶりに,関係者は「前回までとは明らかに様子が違う」と口をそろえる。

 これまで国内メーカーや研究機関は,磁界共鳴方式の基礎検証に注力してきた。ここへきてそのめどが立ち,応用開発の段階に移行し始めたようだ。ソニーや東芝が伝送距離を延ばす技術について詳細を発表したほか,東京大学や京都大学などが実用化を強く意識した発表を行った。

『日経エレクトロニクス』2010年4月5日号より一部掲載

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