超音波発信器アレイで「触覚ディスプレイ」を作製

 東京大学 大学院情報理工学系研究科システム情報学専攻工学部計数工学科の篠田裕之氏の研究室は,3次元映像に直接触ったかのような感覚を手に与えるシステム「触れるホログラフィ」を開発した。2009年8月に開催されたコンピュータ・グラフィクス(CG)技術に関する国際学会「SIGGRAPH 2009」で発表した。

 今回の技術はAR(augmented reality,拡張現実感)の発展に貢献する可能性がある。これまでのARでは,ボタンなどの仮想映像を手で操作する際に,たとえボタンは機能しても,映像に直接触れた感覚は再現できていなかった。今回は,「触覚フィードバック」と呼ぶ,物体に触った感覚を補う技術で仮想映像をよりリアルに感じられるようにした。

『日経エレクトロニクス』2009年9月7日号より一部掲載

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