サブプライム問題に端を発した「世界大不況」は言うまでもなく日本のエレクトロニクス産業にも深刻な打撃を加えている。重要なのはこの危機をどうチャンスに変えるかだ。もともと,日本のエレクトロニクス産業は1990年代から競争力を大きく下げてきた。大不況が起こる前から構造的な問題を抱えていたのである。今回の危機はその構造問題を顕在化させているともいえる。これを機に,この構造問題に正面から取り組み,再び国際競争力を上げるチャンスととらえるべきだろう。