フォルクスワーゲン グループ ジャパン(VGJ)は、6代目となる新型「ゴルフ」の5ドアハッチバック車を国内に導入し、4月から販売を開始した(図)。乾式クラッチを使った7速DCT(Dual Clutch Transmission)の「DSG」を全車に採用することで燃費を向上したほか、静粛性や安全性を向上させた。

 新型ゴルフは5代目ゴルフとプラットフォームやサスペンションを共用し、アッパーボディを刷新した。プラットフォームを踏襲した理由について、ドイツVolkswagen社専務で研究開発部門車両開発・試作担当のHaraldLudanek氏は「5代目モデルは十分なシャシー性能を持っており、それを軽量化して低コスト化することが目標だった」と語る。
 たしかに5代目ゴルフは、後輪サスペンションにCセグメント車でいち早くマルチリンク式を採用するなど、車両性能には定評があった。6代目はプラットフォームやルーフを5代目と共用化するとともに高張力鋼板の適用を拡大した。
 外観上の違いは、フロントグリルが従来のワッペングリルと呼ぶものから、水平基調のタイプに変わったこと。リアビューでは、バックドアのエンブレム内に後方カメラを設定したことが新しい。

以下,『日経Automotive Technology』2009年7月号に掲載
図 Volkswagen社の6代目「ゴルフ」
排気量1.4Lの直噴ターボモデル、直噴にターボとスーパーチャージャを組み合わせたモデルの2種類を用意。ボディサイズは5代目とほとんど変わらない。