佐川急便(本社京都市)は,製品のリコール関連業務を一括して請け負うサービス「リコール・トータルサービス」を開始した(図)。製品ユーザーへの告知,ユーザー対応窓口(コールセンター)の設置・運用,製品の回収・再配送,関係機関に向けた報告資料の作成支援など,広範囲にわたる業務を一手に引き受ける。既に関東圏内限定でサービスを始めており,2009年6月21日からは全国展開する。

 新サービスの概要は,以下のようなものだ。まず,事前にメーカーと佐川急便の担当者が,想定されるリコールの深刻度(対象台数,危害の程度など)に応じて,幾つかの“対応シナリオ”を作成しておく。リコールを行う際は,シナリオ集(修正を加えることもある)から最適なシナリオをメーカーが選び,それを佐川急便が実行に移す。

〔以下,日経ものづくり2009年5月号に掲載〕

図●佐川急便の一括請け負いサービス
専門性の高い業務に関しては,他社と協業する。例えば,コールセンター業務はトランスコスモス,損害保険関連は三井住友海上保険,コンサルティングはインターリスク総研(本社東京)と提携している。