【連載講座】最新センサ詳解 第13回 車載カメラで見回す 周囲の画像を一度に表示

富士通研究所は、車載カメラで撮影した車両周囲の様子を、見やすく表示する画像処理技術を開発した。4個のカメラの画像を合成することで、車両周囲360度の画像を一度に見せる。ドライバーの視界を補助する運転支援システムとして実用化を見込む。

富士通研究所
山田浩
富士通マイクロエレクトロニクス
川西末広


 富士通研究所が開発したのは、汎用の車載カメラで撮影した車両周囲の画像を、ソフトウエアでゆがみを抑えて表示する「3次元仮想投影視点変換技術」。車両周囲全体の映像をリアルタイムに表示する(図)。
 これまでの車載カメラの画像処理技術は、カメラに接近した物体や遠方の物体はゆがんでしまうという制約があった。このため、カメラの向きは比較的下向きになっており、ドライバーに表示する領域は車両周囲の路面に絞ったものだった。

【連載講座】最新センサ詳解
交差点での左折時
複数のカメラ画像を合成して、車両後方からの視点に変換した。