【特報】受注生産,効率化の決め手 BOMで「繰り返し」のリズムをつくる

受注生産であっても,単純に顧客の要求のままに製品を造るのではなく,より品質が良くて安価なものを提供することが求められている。これを実現するために,見込み生産で使われてきたBOM(部品表)の導入が注目を集め始めた。最大の眼目は,「繰り返し」作業をうまく実行すること。QCD(品質,コスト,納期)の改善につながる「繰り返し」を支援することこそ,BOMの役割だ。

 受注生産の分野でも,品質・コスト・納期(QCD)に関しての条件が厳しくなっている。納期通りに個々の顧客の要望通りのものができてこないケースが以前より増えてきた。そこで,受注生産であっても,さまざまな顧客に対して共通に供給できるモジュールを用いるなどしてQCDの改善を図ろう,という取り組みが多くの企業で進んでいる。(以下,「日経ものづくり」2009年1月号に掲載)

図●生産途中の紙幣処理モジュール
図●生産途中の紙幣処理モジュール
見込みで手配可能であり,テストをモジュール内で完結することで品質の確保も容易。