【速報】物材研,希少金属の簡便回収法を開発 ボールミルで濃縮度の高い粉を得る

 物質・材料研究機構(以下,物材研)は,使用済みの電子機器から希少金属を回収するための簡便な方法を開発した。
 現在の一般的なリサイクルプロセスでは,回収した使用済み電子機器をまず解体・選別してから粉砕などの処理にかける。しかし,現在の電子機器の中には,解体しやすさに十分に配慮した設計になっていないものも多い。このような電子機器を扱う場合,解体・選別のために多大な労力の投入を強いられている。(以下,「日経ものづくり」2009年1月号に掲載)

図●使用済み電子機器から「都市鉱石」を得るプロセス
図●使用済み電子機器から「都市鉱石」を得るプロセス
使用済み電子機器を数cm角に破砕し(写真のような解体は不要),それをボールミルで処理する。同処理により,プリント基板上に実装されたICチップやめっきなどが優先的に破砕され,粉砕される(都市鉱石)。構造部材やプリント基板は,片状物として残留する。