シャープは,携帯機器向けに機器内光配線システムを試作した。携帯電話機への搭載を狙い,消費電力の低減と実装面積の削減を図っている。さらに,携帯電話機の機構を考慮したコネクタも作製したのが特徴だ。携帯機器向け光配線を開発するメーカーは幾つかあるが,今回のようにLSIからコネクタまで手掛けるのは珍しい。

 シャープが機器内光伝送の開発に注力するのは,伝送路から発生するEMIを大幅に抑制するためだ。携帯電話機の多機能化や液晶パネルの高画素化などにより,機器内でのデータ伝送速度が高まっている。それに伴い,伝送路からのEMIが大きな課題になりつつある。