【解説】カメラ・レーダで車線変更を安全に

カメラやレーダで斜め後ろの接近車を検知して、ドライバーの車線変更を警告する「車線変更支援システム」を、マツダが「アテンザ」で導入した。先行する欧米では、今後も採用メーカーや搭載車種が広がりそうだ。各社がシステムを導入する背景や部品メーカーの新たな取り組みを探った。

 高速道路などで自車の斜め後方から接近するクルマをセンサで検知し、ドライバーに注意を促す「車線変更支援システム」の採用が世界的に増えている。欧米では2005年から上級車を中心に採用が始まっており、国内では2008年にマツダが新型「アテンザ」で「リアビークルモニタリングシステム」として導入した。市光工業やアイシン精機など部品メーカーも実用化に向けて開発を進めている。
 実は国内では、三菱自動車が2000年2月に発売した上級車「プラウディア」で採用していたが、その後の採用は見送っている。
 マツダのシステムは、隣の車線に接近車がある場合、接近車がある方のフロントピラー下のランプを点灯させてドライバーに注意を促す。ランプが点いているにもかかわらず、ドライバーがウインカーを出して車線を変更しようとすると、ランプが点滅に変わりブザーの音とともに警告する。

マツダ「アテンザ」のリアバンパー
マツダ「アテンザ」のリアバンパー
左右のリアランプの下に24GHzレーダを配置した。左右の車線の接近車を検知してドライバーに警告す る「リアビークルモニタリングシステム」を実現する。