2008年7月7~9日に開かれた「北海道洞爺湖サミット」には世界各国の報道陣,政府やNGOの関係者など数千人が集まった。日本政府は日本の省エネ技術を世界にアピールしようと,充実した展示施設を設置した。

 まず,報道陣が集まるメディアセンターの建物自体が,最新の省エネ技術を集めたショールームである。壁面や屋上に38kW分の太陽電池パネル,バルコニー部分には9.7kW分のシースルー型太陽電池を設置した。異例の暑さだった会期直前,フル回転したのが雪を使った冷房システムだ。約7000トンの雪がセンター下の雪室に保管されており,この雪室に外気を通して20℃近く温度を下げ,センター内の空調に利用した。