高速伝送系を設計するとき,アイ・パターンと呼ばれる信号波形の観測をよく行う。良好に見えるアイ・パターンであっても,詳細に観測するとジッタや雑音が存在している。ジッタや雑音の影響は伝送系が高速化するほど大きくなる。連載4回目の今回は,ジッタや雑音の評価方法を紹介する。 (大久保 聡=本誌)

高田 芳文
日立製作所 エンタープライズサーバ事業部 技術開発本部 テクノロジー開発部

 高速伝送系では,タイミング・マージンや振幅マージンが極めて小さい。そのような状況で安定したビット・エラー・レート(BER)を確保できる設計をしていくには,送受信回路の内部だけでなく伝送系全体におけるジッタや雑音の発生要因と伝達特性を正確に把握しなければならない。