BRICs 日系メーカーに挑む

BRICs の中で最も市場規模が大きい中国。日系メーカーも現地生産体制を整え、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダはいずれも2006 年に年間販売台数30 万台を突破した。長安フォードマツダに出資するマツダも2010 年に30 万台の販売を狙う。

 中国の自動車販売台数(商用車を含む)は2008年、1000万台を突破することが確実視されている。トヨタ、日産、ホンダの3 社は、本誌2008 年1 月号の中国編(上)で紹介したように、生産・販売台数が過去5年間右肩上がりで成長している。一方、他の日系メーカーは、前述の3社ほどの成長軌道には乗っていない。例えば、2007 年に17 万台を販売したスズキの場合、「SX4」「ワゴンRワイド」が好調だが、販売台数は微増にとどまる(図)。  2003 年に15 万5000 台以上を販売した三菱自動車も、2007 年は10 万台を下回っている。2006 年度の数値で内訳を見ると、「ランサー( 現地名LIONCEL)」が3 万702 台、「パジェロ(同LIEBAO)」が1万3754台、「ミラージュディンゴ」が1 万1175 台など。長豊汽車に生産を委託しているパジェロが旧型でモデル末期になったことに加え、日本から新型ランサーの輸出を検討するなど三菱ブランドでの事業強化へ転換する端境期にあるのが伸び悩みの理由だ。

日系メーカーの販売台数
日系メーカーの販売台数
2008年1月号の中国編(上)で紹介したトヨタ、日産、ホンダを除く。(出典:各社調べ)