【速報】低燃費な有機ハイドライド自動車、フレイン・エナジーが走行実験に成功

 フレイン・エナジー(本社札幌市)は,フタバ産業,伊藤レーシングサービス,北海道大学名誉教授の市川勝氏の協力を得て,ガソリンと水素の混合燃焼で走る有機ハイドライド自動車の走行実験に成功した。実験車両は,ガソリンエンジン車をベースに水素貯蔵材料である有機ハイドライド(メチル・シクロ・ヘキサン,C7H14)から水素を取り出すシステムを搭載したもの。エンジンに供給する混合気に,水素を混ぜて燃焼させる(図)。
 混合気に加える水素は,3~5体積%程度。水素はガソリンに比べて燃焼しやすいため,これを混合気に加えると,通常のガソリンだけの燃焼では難しいとされる空燃比で25以上の希薄燃焼が可能になるという。50~60km/h程度の定常走行を行う場合,燃費は通常のガソリンのみの燃焼と比べて約3割改善する。(以下,「日経ものづくり」2008年4月号に掲載)

図●走行実験に使った車両
図●走行実験に使った車両