微細加工技術で製造した,可動部分付き素子であるMEMS(micro electro mechanical systems)の総合学会「MEMS 2008」が2008年1月13~17日に米国アリゾナ州ツーソンで開催された。講演の中で目立ったのは,MEMS技術で作製したさまざまなセンサを生体内に埋め込むなどして,生体と外部のシステムとのインタフェースとするもの。視覚など生体機能の補助や強化を図ることを目指す研究である。特に大きな注目を集めたのが,米University of Michiganが発表した,昆虫にICやアンテナなどを埋め込んで,ラジコンのように制御する研究「Cyborg Beetle」。昆虫の飛翔を制御する研究の発表はこのほかにもあったが,Michigan大学の発表は完成度の高さで群を抜いていた。