【詳報】実務フェーズへ動き出す3次元図面

 製品開発プロセスにおける3次元モデルの活用範囲が広がる中,設計情報の伝達手段としては依然,2次元図面に頼らざるを得ない部分が少なくない。この状況を解決する手段として注目されているのが,3次元図面である。  3次元図面の実現に向けて先行して取り組んできたのは自動車業界である。日本自動車工業会(JAMA)と日本自動車部品工業会(JAPIA)は欧米の業界団体などとも連携しながら,3次元図面に関する幾つかのガイドラインを作成。2007年9月には「JAMA/JAPIA 3D図面ガイドライン─3D単独図ガイドライン─V1.0」を発行した。(以下,「日経ものづくり」2008年1月号に掲載)

図●3次元単独図の構成とガイドラインの規定
図●3次元単独図の構成とガイドラインの規定
3次元単独図は,製品の形状と特性(アノテーションや属性)に関する情報を含んだ3次元モデル,それとは独立した情報として表された製品特性および管理情報で構成される。「JAMA/JAPIA 3D図面ガイドライン─3D単独図ガイドライン─」では,アノテーションの指示方法など3次元モデルに関するさまざまな表記方法を規定しているほか,製品仕様や管理情報の扱い方についても規定している(画像は同ガイドラインに掲載のもの)。