【速報】バリ会議で温暖化対策は強まるか? 開発や生産に決定的な影響の可能性

 2007年12月15日,地球温暖化防止バリ会議(COP13,以下バリ会議)が閉幕した。最大の成果は,2013年以降の温室効果ガス削減の枠組み(ポスト京都議定書)を決める行程表「バリ・ロードマップ」を採択したこと。ただ行程の主要内容は,2009年末のCOP15で新しい枠組みを決めるという最終期限を設けたもの。削減量の数値目標にも触れておらず,具体性に欠け迫力も乏しい。これには どんな意味と影響があるのだろうか。(以下,「日経ものづくり」2008年1月号に掲載)

図●京都議定書の目標を達成しても温室効果ガスは大幅に増加
図●京都議定書の目標を達成しても温室効果ガスは大幅に増加
米エネルギ省が京都議定書発効(2004年2月)前に試算したもの。2007年12月に批准したオーストラリアは非批准国として扱われている。京都議定書による先進国の削減分は2%で,全体の排出量は3割強増えると推定している。