法政大学 社会学部 准教授
白田 秀彰氏


音楽や映像コンテンツの著作権やその保護手段に関連する問題をめぐり,機器メーカーと著作権や著作隣接権の権利者団体との間で対立が深まっている。著作権法の研究者であり,「MiAU」の発起人の一人でもある白田氏に,こうした一連の議論と著作権法そのものの在り方について聞いた。

─なぜ機器メーカーと権利者団体の間の溝が深まってしまったのでしょうか。

 著作権関連のある権利者団体の人と公開討論会で同席した時のことです。その人の「メーカーの皆様には,コンテンツの権利を尊重するテクノロジー作りをお願いしたい」という発言に私はがくぜんとし,その場で強硬に抗議しました。