最終回では,多様な技術を結集する全体設計と,その中心となるモデリング手法を解説する。パワー・デバイスや先進制御技術など移動体用パワー・エレクトロニクスの要素技術を高度に統合することは,日本のお家芸であるはず。これまでにない新製品の登場を期待していると著者陣はいう。(田野倉 保雄=本誌)

足立 修一
慶応義塾大学理工学部 教授
廣田 幸嗣
カルソニックカンセイ開発本部 テクノロジオフィサ

 モービル・パワー・エレクトロニクスを用いた具体的な移動装備の例として,(1)身体機能の拡張を目的として人が操作するタイプの製品群と,(2)身体機能の代行を目的とした自律ロボットのような製品群,がある。これらの製品群では,蓄積・変換・回生が容易な高効率の電気エネルギーが多用されている。