「このままでは外付けのタッチ・パネルが駆逐されかねない」─。あるタッチ・パネル・メーカーは,危機感を募らせる。タッチ・センサを内蔵した中小型液晶パネルが「FPD International 2007」に数多く出展されたためだ。液晶パネルのセル製造工程でセンサをパネル内に作り込むことで,外付けのタッチ・パネル部材を不要にした。これは,外付けタッチ・パネルを用いたときの欠点,すなわちパネルが厚くなる,透過率が落ちる,組み立て工数が増える,といった課題を解決する。技術自体は数年前からあるものの,タッチ入力を採用した米Apple Inc.の「iPhone」がヒットしたことを受けて,大手液晶パネル・メーカーがこぞって開発に力を入れ始めた。