第1部<価格の先行き>
広がる電力の再利用
CO2排出規制が追い風に

 この1年間で価格が1/3~1/5に暴落した汎用DRAM。現在の供給過剰状態が続く2008年前半までは2007年と同等のペースで価格が急落する可能性が高い。2008年第2四半期ごろに512Mビット品の大口価格が1米ドルを切りそうだ。この場合,DRAM事業から撤退するメーカーが現れ,一時的にDRAM価格が下げ止まる。しかし2009年後半~2010年にも再び下落に転じる可能性がある。

第2部<技術の先行き>
512Mビットのパソコン用DRAM
2008年前半に1ドル割れも

 DRAMメーカーは2011年ごろまで年率30%減のペースで低コスト化を継続する構えだ。このために,従来の微細化に加えて,メモリ・セルのレイアウトを抜本的に変更する。現在のDRAM製品の主流は,面積が8F 2F は最小加工寸法)のセルを使っている。2007~2008年には面積が6F 2のセルへの移行が本格化する。2011年には4F 2のセルに移る。製造技術の微細化では,今後も年率7~13%ずつ,寸法を小刻みに縮小していく。微細化に伴い増大するオフ電流を抑えるため,セル・トランジスタの3次元化を進める。