静電気放電(ESD)による誤動作などを防ぐことを目的に,電子機器の耐性を調べるために行うのがイミュニティ試験である。イミュニティ試験はESDガンとその放電電流波形の特性を把握した上で,試験の厳しさを定量的に評価する必要がある。(宇野 麻由子=本誌)

森 育子
鈴鹿工業高等専門学校 助教
藤原 修
古屋工業大学 大学院工学研究科 教授

 前回は,静電気放電(ESD)によって誤動作が生じる仕組みや,ESDに対する耐性試験(イミュニティ試験)について解説した。代表的なイミュニティ試験であるIEC 61000-4-2では,帯電した人体からのESDを模擬した静電気試験器(ESDガン)を用いて放電電流を注入し,機器のESDに対する耐性を試験する。