インターネットに接続する機器であれば,必ず考慮しなければいけないコンピュータ・セキュリティー技術の基本的な考え方が変わってきた。特に変化が目立つのがパソコン向けのいわゆるウイルスなどのマルウエア対策である。これまでのOSベンダーやマルウエア対策ソフトウエア・ベンダーが実施してきた受動的な防御策に加えて,能動的な防御機能が必要となってきている。

 OSでは2007年1月に発売された米Microsoft Corp.の「Windows Vista」が,ボリューム全体を暗号化することにより,安全性を高めた「BitLocker」を搭載した。また米Intel Corp.は2007年8月に発表した企業向けプラットフォーム「vPro」の第2世代に,「Trusted Execution Technology(TXT)」と呼ばれる能動的防御のための技術を盛り込んでいる。