日経オートモーティブ 技術レポート

住友軽金属工業のアルミ鍛造部品
「レクサスLS」の後輪アームに採用
6000系合金改良し、30%軽量化

 住友軽金属とソミック石川、埼玉プ レス鍛造はトヨタ自動車と共同で高強 度のアルミニウム合金製サスペンショ ンアームを開発、トヨタの「レクサス LS460/600h/600hL」に適用した( 図 )。従来の6000系合金に比べてアー ムを30 %軽量化し、ばね下質量を低 減することで乗り心地を向上させた。

 採用したのはいずれも後輪サスペン ションのアーム。アームは上部が2本、 下部が3本の合計5本で構成するが、 アッパアーム2本とロアアーム1本に 採用した。これらのアームは軸 力を受ける部材で、強度を高めること で軽量化ができる。一方、他の2本の アームは曲げ力を受けるため、断面2 次モーメントが効く。このため、強度 を上げても軽量化できないため、適用 していない。

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図●新開発の「SG210」 合金を採用したアーム