「65nm世代の論理LSIでは,プロセス技術だけでいくら頑張っても,消費電力を顧客が満足する水準に落とせない。回路技術やアーキテクチャ技術など,できることは何でもやる」(国内大手半導体メーカー)。

 国内外の大手半導体メーカーが,2007年に量産する65nm世代の論理LSI向けに,低消費電力向け回路技術を総動員し始めた。一つひとつの技術は以前から提案されており,メーカーによっては一部の技術を130~90nm世代の製品に先行的に適用していた。そして,65nm世代では,多くのメーカーがこれまで提案されていた要素技術のほとんどを実用化する。主な狙いは,90nm世代品に比べて,回路規模を約2倍に増やしながら,消費電力は同程度に抑えることにある。