国内主要テレビ・メーカーのブランドを冠したワンセグ・ケータイがほぼ出そろった。画像処理エンジンを搭載して,色や輪郭の補正だけでなく,シーンや周囲の明るさに合わせて色合いを修正したりする。実装している機能だけ見れば,液晶テレビとそれほど遜色ない。2008年ころには倍速表示も登場する見込み。ワンセグ・ケータイで培った画像処理技術は,今後世界で需要の立ち上がりが見込まれる,いわゆる「モバイル・テレビ」市場での競争において大きな武器となるだろう。

 シャープのAQUOSにソニーのBRAVIA,東芝のREGZA,そして日立製作所のWooo…。国内の家電メーカーが主力とする液晶/PDPテレビに冠するブランド名を,ワンセグを受信できる携帯電話機(以下,ワンセグ・ケータイ)もこぞって使うようになった。単にブランド名を利用するのではなく,いずれも薄型テレビに利用してきた画像処理技術を応用して,画質向上を図ったことをウリにする。大型の薄型テレビで培ってきた高画質のイメージ戦略を,携帯電話機にも展開しようという狙いである。