三菱重工,IHIが懸ける国産ジェット機
成果発表会で分かった今の到達点
三菱重工業が2007年6月,パリ国 際航空宇宙ショーで,開発中の 「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」の 客室モックアップ(実物大模型)を展 示。同年7月19日,宇宙航空研究開発 機構(JAXA)主催の発表会で,三菱 重工やIHI,JAXAがジェット旅客機に 関する最新の開発成果を公表。さらに 同月31日,JAXAがジェットエンジンの 環状燃焼器の試験を公開した。
こうした一連の動きの目的はただ一 つ。官民の総力を結集し,国産ジェット 旅客機の実用化を成し遂げ,事業とし て成功させることである。
具体的には二つのプロジェクトが進 んでいる。一つは三菱重工のMRJ。もう一つがIHIを中心にした環境 対応型ジェットエンジンだ。この 二つの開発プロジェクトでは,主体に なっている三菱重工やIHIによる独自 開発だけでなく,新エネルギー・産業技 術総合開発機構(NEDO)の助成を受 けた技術開発や,JAXAとの共同開発 が進んでいる。