自動車の安全機能を向上させたり,車載LANを介した分散制御を実現したりするために,ますます複雑化する自動車のソフトウエア。こうした現状に対処すべく,ついに自動車業界が動き出した。「JMAAB(Japan MATLAB Automotive Advisory Board)」と呼ばれるモデル・ベース開発の技術者コミュニティーが2007年7月,自動車の制御システム向けのモデル・ベース開発に必要なスキルを体系化・整理した「MTSS(model based development technology skill standards for automotive」(仮称)を発表した。情報処理推進機構 ソフトウェア・エンジニアリング・センター(IPA/SEC)が2005年5月に発表した組み込み技術者向けのスキル標準である「ETSS」を基にして,自動車業界に必要なスキルや職種を追加・改変した形だ。