松下電器産業は2007年5月30日,白物家電で合計305万台もの大規模なリコールを公表した。今回のリコールは,該当機種の選定基準が根本から変わったことを如実に示した。

 今回,リコール対象台数が300万台を超えた理由の一つに,対象機種の多さがある。電子レンジが12機種,衣類乾燥機では8機種,冷蔵庫が5機種に及ぶ。出荷開始の時期も1988年から1997年と幅広い。

 対象機種が膨れ上がったのは,松下電器が過去の事故事例から発火の原因を突き止めたうえで,同じ原因で発火し得るような構造を持つ機種にまでリコールの範囲を広げたからだ。