記録容量が1Tバイトを超える光ディスク媒体の実現が現実味を帯びてきた。2007年5月20~23日に開かれた光ディスク技術の国際学会「Optical Data Storage(ODS) 2007」では,そのための要素技術の発表が相次いだ。

 既に数Tバイトの容量を製品で実現するめどを付けた技術が,日立マクセルが日立製作所と共同で開発中の「SVOD」である。48枚のディスクを1カートリッジに収めて容量を2.4Tバイトとした媒体と対応装置を発表した。光ディスク1枚当たりの容量を高める技術では,ホログラフィック記録や多層化技術などで進歩があった。「1Tバイト,1Gビット/秒の光ディスクを実現する」という目標に向けて着々と準備を進めている。先行するメーカーは2010年にこの値に近づきそうだ。


【訂正】p.102の左段13行目「光ディスクを上回る」は「磁気テープを上回る」の誤りです。また,p.105の図7(b)で,半導体レーザ直下と,干渉成分だけを取り出す系にある偏光ビーム・スプリッタの反射面を表す線は,いずれも誤りです。正しくは現状とは異なる対角線で表されます。同図中の数式は,すべて正しくは1/2倍したものです。訂正後の図7(b)は下図の通りです。おわびして訂正いたします。
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