「お手並み拝見といった物見遊山の気分はない。死活問題だから」(国内液晶パネル・メーカーの技術者)。

 有機ELがポスト液晶として本格的な事業拡大に向かうのか,それとも液晶を脅かすような存在にはなり得ないのか。ディスプレイ業界は今,技術開発の指針や事業計画の方向性を見定める時期に来ている。こうした状況の下,2007年5月20日から25日にかけて米国ロングビーチでディスプレイ技術の学会・展示会「Society for Information Display(SID) 2007」が開催された。

 大幅増になった論文の中に,事業の本格化を裏付ける技術があるかどうか,パネル技術者たちの熱い視線が注がれた。