日経ものづくり 中国

小回りの利く機械加工部品
リスクは労務管理のずさんさ

 工作機械を使って金属のワークを切削したり,プレスしたり,研磨したりして造る機械加工部品。この部品もまた,中国で調達することでコストをぐっと圧縮できます。

 ここ数年,中国の人件費は急速に上昇しているのですが,それでも上海やといった中国の沿岸部で機械加工を行う作業員の1カ月当たりの賃金は,現在,日本円に換算して3万円程度。日本の作業員のざっと1/10にすぎません。設備コストも日本と比べてかなり低いため,調達コストを削減できるのです。

“人海戦術”で品質をカバー

 確かに,納入された機械加工部品の品質にバラつきがある可能性は否めません。事実,不良品が発生する確率は日本メーカーとは比較にならないほど高いというのが私の正直な感想です。しかし,この品質のバラつきには考え方を変えることで十分に対応できます。