日経ものづくり 速報

現場でのレビューと修正を容易に
3次元CAD「NX」の新版

日経ものづくり 速報  米UGS社とUGS PLM Solutions(本社東京)は,3次元CAD/ CAM/CAE「NX5」を発表した。NX4からの全面バージョンアップ版。新機能では,特に目立つ点が二つある。
 一つは3次元モデルデータの成り立ちによる制約を避けて柔軟性の高い形状変更ができる機能を加えたこと。
 もう一つは,大規模で込み入った構造や形状をさまざまな角度から見たり検証したりできるデジタル・モックアップ(DMU)機能を組み込んだことだ。

ノンパラメトリックな機能を追加

 柔軟性の高いモデリング機能としてUGS社がNX5に加えたのが「Design Freedom」技術。この技術は3次元モデルデータに付随するモデリング履歴情報(ヒストリ)と無関係に形状を変更できるというもの。いわゆるノンパラメトリックな機能の一種といえる。
 NXも含め,現在の3次元CADでは履歴情報が形状を拘束するようなデータ構造になっているため,新たな変形指示がこれらの履歴情報による拘束と矛盾すると変形はできない。例えばボスやリブのような突起を移動しようとするときも,そのボスやリブを作成したときの履歴情報に立ち戻り,位置のパラメータを指定し直したのち,履歴情報を再構成することになる。