「やみくもな動作周波数の向上より,単位消費電力当たりの性能向上を目指す」――。2006年9月26日~28日に米国サンフランシスコ市で開催した「Intel Developer Forum(IDF)Fall 2006」で米Intel Corp.は,ここ数年掲げてきたビジョンを,具体的な形で示した。

 Intel社は4個のCPUコアを搭載した,いわゆるクアッドコア構成を採る86系マイクロプロセサの第1世代品を,2006年11月から2007年第1四半期にかけてデスクトップ・パソコン市場とサーバー機向け市場にそれぞれ投入する。同社はこれらの市場に対し,同じ「Core」アーキテクチャの内部構造(マイクロアーキテクチャ)を採用した2個のCPUコアを搭載する品種を2006年6~7月に製品化したばかり。動作周波数の向上ではなくコアの数を増やして性能を引き上げた製品を矢継ぎ早に投入する姿勢からは,同社のマルチコア戦略への覚悟が感じられる。