リーク電流とは,LSIが動作していない場合でも,不要に漏れる電流である。LSIの動作が高速になるほど,半導体の微細化が進むほど増大する。LSIの高速化や微細化に伴って,LSIの総消費電力の大きな比率をリーク電流が占めるようになってきた。例えば,最新の家庭用ゲーム機などに搭載されている90nm世代の半導体技術で製造した数GHz動作のLSIでは,総消費電力の30~40%がリーク電流に起因するといわれる。一方,130nm世代におけるリーク電流の比率は全体の10~20%にすぎなかった。