Hash Pakbaz
米Cambrios Technologies Corp.
Vice President,Business Development
我々はたんぱく質を機能材料として用い,微細配線や薄膜を形成する技術を開発した。たんぱく質の自己組織化現象を利用して,微細な構造を溶液中で形成するものである。半導体や液晶ディスプレイの製造工程に応用すれば,現行の製造技術に比較して将来的にコストを低減できる可能性を秘める。
既にこの製造手法を使って微細な配線を形成したり,薄膜を形成したりできることを確認している。2008年ころをメドに,液晶ディスプレイなどの製造工程に実際に適用することを目指しており,既に複数の製造装置メーカーと交渉を進めている。本稿では,我々がたんぱく質を機能材料として利用するに至った経緯や形成原理,その原理を応用して試作した透明電極フィルムの特性などについて述べる。