100Mバイトを超える大容量のNANDフラッシュ・メモリをHDDに内蔵した「Hybrid HDD」が,Windows関連のハードウエア開発者向け会議「WinHEC 2006(Windows Hardware Engineering Conference 2006)」で登場した。韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.と米Seagate Technology LLCがそれぞれ,2.5インチ型の試作機を動作させた。実演はなかったが米Hitachi Global Storage Technologies,Inc.も開発中。このうちSamsung社は,2007年に米Microsoft Corp.の次期OS「Windows Vista」を搭載したパソコンの出荷が始まるのと同時に製品化すると表明。複数のパソコン・メーカーが搭載パソコンの準備を進めている。

 Hybrid HDDは,NANDフラッシュ・メモリとHDDの「いいとこ取り」をした部品といえる。現状ではフラッシュ・メモリの価格はHDDと比べて高い。書き換え可能回数や書き込み速度など,必ずしもHDDを上回っていない仕様もある。フラッシュ・メモリがHDDを本格的に代替するのは,こうした課題が解消された後になる。