日立製作所 中央研究所は,回路の構成を高速に切り替えることができるダイナミック・リコンフィギュラブル技術「FE-GA(flexible engine/generic ALU array)」をIPコアとして開発した。テレビやDVDレコーダーなどに向けたコスト低減の要求が厳しいシステムLSIに集積できるよう,従来の一般的なダイナミック・リコンフィギュラブル技術と比べて回路規模を大幅に低減したことが特徴である。

 90nm世代の製造技術を利用した場合の回路面積は約4.5mm2であり,英ARM Ltd.のCPUコア「ARM11」のキャッシュを含んだ場合の構成とほぼ同程度の面積に仕上げた。7mm角のチップであれば10%程度の面積に収まる大きさである。「さらなる面積の縮小や消費電力の削減など課題は山積みだが,民生機器向けシステムLSIの一つの回路ブロックとして検討に値する大きさに仕上がった」(日立製作所 中央研究所 システムLSI研究部の兒玉征之氏)とする。