2006年4月5日~7日に米国ネバダ州ラスベガスで開催された全米最大規模の携帯電話関連イベント「CTIA WIRELESS 2006」では,日本や韓国とは異なる角度から携帯電話の用途開拓に挑む米国の方向性がクッキリと浮かび上がった。焦点はエンターテインメント。娯楽用のコンテンツを携帯電話ユーザーにいかに利用してもらうかに各社が知恵を絞っている。

 「我々は家族の要求を総合的に調べて,家族のコミュニケーションを支える新たなサービスを開発した」。米The Walt Disney Co.傘下の米The Walt Disney Internet Group(WDIG)社でPresidentを務めるSteve Wadsworth氏は,CTIA WIRELESS 2006の基調講演でこう語った。同氏が発表したのは,WDIG社が仮想移動通信事業者(MVNO:mobile virtual network operator)として提供を始める新サービス「Disney Mobile」の概要である。これはDisney社の関連企業による携帯電話サービスの第二弾に当たる。同社傘下の米Mobile ESPN,LLCは同じくMVNOとして,スポーツ専門ケーブルテレビ番組事業者の米ESPN,Inc.のコンテンツに連携したサービスを,2006年2月に始めている。

 今回発表したサービスでWDIG社は,家族全員の携帯電話の利用を管理する機能「Family Center」を前面に押し出した。2006年6月にサービスを開始した当初は,この機能を売り物にユーザーを獲得していく計画だ。